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アフターコロナを見据えたオフィスとは『オフィスの姿、これからどうなる?』オンラインセミナーレポート

清和ビジネスでは、2021年11月19日に「オフィスの姿、これからどうなる?」をテーマにオンラインセミナーを開催いたしました。

いまなら「本記事の録画版を無料視聴」いただけます!

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【収録時間:27分20秒】期間限定で公開中です

本記事は『アフターコロナを見据えたオフィスとは~日本一の健康経営オフィスを目指した保健同人社様事例~』講演を要約した内容となっています。

アフターコロナを見据えたオフィスとはどのようなものか、保健同人社様の事例を通じて、今後のオフィス構築のヒントをご紹介します。関連記事と合わせてぜひご一読ください。

01.アフターコロナのオフィスを取り巻く現状

コロナ禍で日本の働き方に大きな変化が生まれました。テレワークの急速な拡大です。100%出社を前提とした働き方が見直されただけではありません。

1人の社員が「あるときはオフィス出勤」「ある時はテレワーク」、そんな新しい働き方「ハイブリッドワーク」がアフターコロナの理想的なワークスタイルとして注目されています。

このような働き方はオフィスの構築の仕方にも変化をもたらします。

アフターコロナのオフィスでは出社機会が減少します。これまで以上に「オフィスでないと提供できない価値」が求められます。テレワークで可能な業務なら、わざわざオフィスに行く必要はないからです。

次の図は「在宅勤務の理由」「オフィス勤務の理由」を示したものです。

「オフィス勤務の理由」としてはっきりしているのは「同僚とのコラボレーション」や「社会的な交流」です。すなわち、オフィス勤務にはとりわけコミュニケーションの場としての価値が求められていることがわかります。

それでは「アフターコロナのオフィス構築の定石」とはどんなことでしょうか。

答えとしては「まだわからない」というしかありません。

コロナ禍でオフィスを巡る状況は変化し続けています。企業がどのような価値をオフィスに持たせるか、まだ定まっていません。

持たせる価値=「目標」によって、「過程」=オフィス構築プロセスも様々です。定石は作れない、というのが今のところの答えです。

そこで1つのヒントとして、保健同人社様の事例をご紹介します。「健康経営」という1つの目標を持ってオフィスを構築され、当社がお手伝いさせていただいたプロジェクトです。

健康経営は、近年のトレンドです。アフターコロナを見据えて、まさにうってつけの目標です。

保健同人社様のオフィスの構築プロセスを知っていただければ、アフターコロナのオフィス構築のヒントが得られるのではないでしょうか。


02.プロジェクトプロフィール

■保健同人社様はこんな会社です。

1946年創業。「家庭の医学」などの健康関連の出版事業、健康保険組合向けの事業に長年取り組まれています。従業員数は150人です。

移転を機に7フロアに分かれていた旧オフィスをワンフロア化、その中に「働くだけで健康になれる様々な施策」を盛り込むことを決定されました。

■プロジェクトの特徴

保健同人社様の目指す新しいオフィスのため、「お客様のやりたいこと(want)」と「必要なこと(should)」をはじめから並走させてオフィス構築を進めました。

一般的なオフィス構築では、下図のように設計のプロフェッショナルが「必要なこと」を前提に設計を行います。「お客様のやりたいこと」は後回しになりがちです。

今回のオフィス構築では、「設計要件整理」のはじめから「お客様のやりたいこと(want)」をしっかり聞き出し、それを設計に生かす、というやり方を取りました。

具体的な手順は次章でご説明します。

03.オフィス構築のプロセス

新しいオフィスは721㎡(218坪)を7つのエリアに分けたものです。

フロアを構成する7つの空間の各所に「働くだけで健康になれる様々な施策」が組み込まれています。鳥瞰すると次の通りです。

どのようにして出来上がっていったのか、プロセスごとに簡単にご説明します。

<プロセス1>要件整理(アンケート調査)

全社員様向けにアンケート調査を行い、現在のオフィスについて満足していること不満なことを確認し、オフィスに必要なこと(should)を整理しました。

<プロセス2>仮コンセプトの確認(ヒアリング)

保健同人社様の示された仮コンセプトは「日本一の健康経営オフィス」でした。
トップインタビューでその背景や思いについてお伺いし、社内ヒアリングも行って、これが共通言語として浸透していることを確認しました。

<プロセス3>アイデア出し(アイデアシートの活用)

「健康」をキーワードに、現状の課題への解決策をまとめた「アイデアシート」をプロジェクト内で共有しました。当社からご提案した50個のアイデアを事務局様に評価していただき、潜在的なものも含めて「やりたいこと(want)」を具体化しました。

このビジュアルなアイデアシートは、「やりたいこと(want)」を具体化するのに大変役立つツールです。一例は次の通りです。

<プロセス4>アイデアシートからの要件整理

各アイデアに点数をつけて優先度を決定していきました。

  • 自然を感じながら心地よく働ける植栽計画

  • 無意識のうちに歩行や軽い運動を促す動線計画

  • 座りっぱなしを防ぎ立った姿勢で働けるスタンディングタイプの家・・・等

プランニングに必要な要素を抜粋し、現状のオフィスの問題点を解消する方法を検討しました。(フロアが分散されている。ブラインド締め切りで暗い。社員が集まる場所がない。)

<プロセス5>新コンセプトの確立

こうして仮コンセプトからブラッシュアップした新コンセプト「BASE for your Well-being」を確立しました。「自らの健康感度を高める新しい働き方の実践により、Well-beingな社会を育む拠点となることを目指す。」というものです。

<プロセス6>ゾーニング・プランポイント

新コンセプトにふさわしく、現状の課題を解決するためのゾーニングのポイントのプランを明確にしました。

<プロセス7>内装デザイン

エリアごとにコンセプトにふさわしい内装デザインを取り入れました。

<プロセス8>健康施策

自らの健康感度を高める新しい働き方を実践するオフィスです。働きながらWell‐Beingを実践する25の施策を取り入れています。

身長別に自然に歩幅を意識した歩行を促す仕掛けはその一例です。

その他、ストレッチを促す鏡、卓球台(昼はデスクとして、休憩や就業後は卓球台として利用)、見上げたくなる天井(イラストや近隣の地図を天井に描き、自然と見上げて肩こりを防止)など盛りだくさんです。

<プロセス9>デザインイメージ

複数のイメージシートからコンセプトに合うものを選出しました。

04.まとめ~アフターコロナのオフィス構築のヒント~

■リニューアル後のオフィス評価・お客様の声

移転後にアンケートしたところ、移転前のオフィスで低評価だった点が改善され、オフィス移転プロジェクト全体のねらいも高い達成度が得られています。

■保健同人社様事例に学ぶ、プロジェクトの成功要因

保健同人社様の事例から、なぜプロジェクトが成功したのか、その要因をまとめてみました。

ポイントは次の通りです。

①「お客様のやりたいこと(want)」から考え始め、要件整理とデザインを並行して進めた。

②社内全員に伝わる共通言語があった。プロジェクト序盤でコンセプトメイキングを丁寧に進めたことが決め手になったと思われます。

③スピーディなアイデアの共有と検討。前述のアイデアシートや調査結果などのコミュニケーションツールを存分に活用したことが役立ったと思われます。

■「オフィスでないと提供できない価値」を生み出せるオフィス構築に必要なこととは?

一言で言えば、次のようにまとめられるでしょう。

「必要なこと」だけではなく「やりたいこと」にも重きを置く

アフターコロナを見据えたオフィス構築の考え方は「オフィスでしか提供できない価値」を追求することです。そのために「やりたいこと(want)」を重視すべきです。

「やりたいこと」の整理手段として、前述「03.オフィス構築のプロセス」を図解でまとめました。全体の手順の取りまとめとして参考にしていただければと考えております。

以上、お読みいただきありがとうございました。今回のオンラインセミナーレポートは期間限定で録画視聴をいただけますのでぜひご覧ください!

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