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ビジネスに役立つ「ワイン」の基礎知識 ワインの知識でコミュニケーションを上質に!

日本ではあまり知られていませんが、海外のビジネスシーンではワインの知識が必須とされており、多くのビジネスパーソンがワインを教養の一つとして捉えています。

実際金融大手のゴールドマンサックスなどでは、社員にワイン教育プログラムを実施していたこともあり、ワインの知識を身に付けないと出世に影響が出るといわれるほどなのです。

そこで今回の記事では、なぜそこまでワインの知識が重要視されるのか、またワインの知識を身につけると実際にどんなメリットがあるのかをお伝えし、合わせてワインの基礎知識も解説してまいります。


海外のビジネスシーンではワインの知識が必須科目⁉

政治や宗教の話はタブー!そこで「ワイン」が共通言語に

我が国でもお酒の席では「政治や宗教、野球の話はしないほうが良い」ということがいわれますが、多種多様な人種が暮らし、信仰、イデオロギーも様々な海外では、より慎重に話題を選ぶ必要があります。

そこでアジア、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカ、オーストラリアの五大陸すべてで生産されており、食中酒として最もポピュラーな「ワイン」が、人々の共通言語として話題に選ばれるというわけです。

ワインの知識はクラッシック音楽や文学と同列の「教養」

またワインは単なる飲み物ではなく、教養人であるかどうかの判断基準となっているという点もビジネスパーソンにとって好都合です。

というのも、ワインについて勉強すると、微妙な生育環境が求められるワイン用ぶどうの栽培は気候地理のことを、需要と供給のバランスで1本のワインが数百万円にもなる点は経済投資のことを、そして西洋の絵画や文学を語る上で不可欠という点で文化芸術のことをといったように、幅広いジャンルを横断的に学ぶことができます。

つまり、ワインに詳しい=「様々な分野に精通した教養人」とみなしてもらえるというわけです。

ワインの教養はビジネスコミュニケーションの武器となる

ワインという共通言語は、ビジネスシーンにおいて会話のパスポートになります。

生まれた国も、育ってきた環境も異なるビジネスの相手と共通の話題が見つからなかったり、少しくらい言葉がうまく通じなくても、ワインという共通言語があれば距離を縮めることができるのです。

さらにワインに詳しいことで一定以上の教養レベルを証明できるため、ビジネスシーンでのコミュニケーションをスムーズにする武器になるといえます。

これだけ知っておけばクライアントの前で恥をかかない!ワインの基礎知識

ワインの教養を身につけるといっても、そのカバーする範囲は広く、知識量は膨大なものになります。ただ最初から全ての知識を網羅する必要はなく、まずは基本的な項目とマナーを押さえておけばコミュニケーションツールとしては十分です。

そこでここでは、ワインの基礎知識として、最低限知っておきたい「ワインの産地」と「ぶどうの品種」をお伝えいたします。

押さえておきたい!美味しいワインの生産国と地域

ワインは世界の各地で生産されており、意外なところでいえば中国やイスラエルなどでも生産されていますが、まずは主なワイン生産国と、注目のワイン生産国を押さえておきましょう。

フランス

ワインといえばフランス!と思われる方も多いかと思います。
産地としてはボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュを押さえておけば、まずは十分でしょう。

ボルドー

主にカベルネ・ソーヴィニヨンを生産し、5大シャトーを擁する「左岸地区」と、主にメルローを生産し、ペトリュスやル・パンを擁する「右岸地区」に分かれます。
長期熟成に向いた重厚な赤ワインが有名ですが、最高級のデザートワインシャトー・ディケムを生産するソーテルヌ地区もボルドーに属します。

ブルゴーニュ

世界最高級の赤ワイン、ロマネ・コンティやシャンベルタンのみならず、白ワインでも最高峰のモンラッシェやムルソー、シャブリなどを生み出すブルゴーニュ。
カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランなどの品種をブレンドするのが基本のボルドーとは異なり、赤ワインはピノ・ノワール、白ワインはシャルドネの単一品種で作られるのが特徴です。
その味わいは優雅で繊細。
ちなみにボジョレーヌーボーで有名なボジョレー地区もこのブルゴーニュ地方に属しています。

シャンパーニュ

世界で最も有名なスパークリングワイン、シャンパンを生産することで有名なシャンパーニュ地区。
ブルゴーニュの最北端に位置します。
ちなみにシャンパン(シャンパーニュ)と名乗れるのはこのシャンパーニュ地区で生産されたぶどうを使い、伝統的なシャンパン製法で作られたスパークリングワインだけであり、他の地方、地区で作られたスパークリングワインはクレマンやヴァン・ムスーと呼ばれ区別されます。例えばボルドー産のスパークリングワインはクレマン・ド・ボルドーといった具合です。

イタリア

イタリアは世界最大のワイン産出国で、20ある州の全てでワインが生産されています。
カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネといった国際品種も作られていますが、ネッビオーロやサンジョベーゼ、ガルガーネガといったイタリア固有の土着品種から作られたワインが多いといった多様性が特徴です。
日本で食べる機会の多いイタリアンに当然のごとく合わせやすいため、詳しくなっておくとメリットの多いワイン産出国の一つといえます。

スペイン

イタリア、フランスと並び、世界トップクラスのワイン産出国であるスペイン。
土着の品種テンプラリーニョを使ったしっかりとした赤ワインの他、スパークリングワインの「カヴァ」や、食前酒にぴったりな「シェリー」も有名です。
特筆したいのはリアス・バイシャス地方のアルバリーニョというぶどうを使った白ワイン。
リアス・バイシャスは日本のリアス式海岸の語源となった地方で、海が近いこともあって、作られるワインが「魚介類」に非常に合います。
魚介類を多く用いる和食にも合わせやすいため、ぜひともおすすめしたいワインです。

南アフリカ

近年特に注目されているワイン生産国が南アフリカです。
アフリカ=暑いというイメージですが、アフリカ大陸最南端で、南極から冷たい海流が届くためぶどう栽培に向いています。
生産されるワインの味のイメージがフランスのワインに近いため、近年高騰しているフランス産ワインのリーズナブルな代替品として、人気急上昇中です。

日本

日本のワインは歴史はそれほど古くはありませんが、近年国際的にも評価が上がっています。
地域的には山梨県が最大の生産地ですが、最近ワイナリーが急増している長野県や北海道の他、山形県や新潟県でもワイン作りが盛んです。
おすすめは「甲州」という日本固有のぶどう品種を用いた白ワイン。
フレッシュな柑橘系の香りと穏やかな酸味が特徴で、日本の土着品種ということもあって、とにかく和食によく合います。
海外の方にはまだ馴染みが薄いため、セレクトすれば盛り上がること請け合いです。

山梨・勝沼ぶどう園

最低限知っておきたい6大ぶどう品種

ワインが作られるぶどう品種は数百種類にも及びますが、そのうち必ず押さえておきたいのは以下の6品種です。

赤ワインはこの4品種を押さえる

カベルネ・ソーヴィニヨン

世界で最もメジャーな赤ワイン用品種がカベルネ・ソーヴィニヨンです。
フランスのボルドー地方が原産ですが、環境適応力が高いため、アメリカ、チリ、オーストラリア、南アフリカなど、世界各地で栽培されています。
しっかりとした酸味とタンニン(渋み)が特徴で、熟成させることによって優美で複雑な風味を発揮。
有名なボルドーの5大シャトーのワインは、全てこのカベルネ・ソーヴィニヨンを主体として作られています。

ピノ・ノワール

フランスのブルゴーニュ地方が原産で、世界で最も高級かつ有名なあのロマネ・コンティもこのピノ・ノワールから作られています。
気難しい品種で栽培が難しいことからカベルネ・ソーヴィニヨンに比べると栽培面積は広くありませんが、テロワール(土地の特性)を忠実に表現するため、ブルゴーニュのコート・ド・ニュイ地区のような銘醸地(ロマネ・コンティもこのコート・ド・ニュイ地区にある)では最上級のワインを生み出します。
若いうちはチェリーやラズベリーといったチャーミングな香りを持ちますが、熟成させるとキノコや腐葉土、獣っぽいつややかな香りを放つのが特徴。
赤ワイン用の品種ですが、シャルドネやピノ・ムニエとともにシャンパンに使われる品種としても有名です。

シラー(シラーズ)

濃厚で凝縮感のある味わいと、黒胡椒に例えられるスパイシーな風味が特徴のシラー。
原産地であるフランスのローヌ地方が有名ですが、現在はオーストラリアが最大の生産地となっています。(オーストラリアでは「シラーズ」と呼ばれる)
その濃厚さとスパイシーさを活かし、ジビエ料理などを合わせるのがおすすめです。

メルロー

ボルドーでも主に「左岸地区」で栽培されているカベルネ・ソーヴィニヨンに対し、「右岸地区」で主に栽培されているのがこのメルローという品種です。
カベルネ・ソーヴィニヨンに比べて粒が大きくて果皮が薄いためタンニンが少なく、若い(生産されてからあまり時間が経っていない)ワインでもふっくらとした飲みやすい味に仕上がっているのが特徴になります。

白ワインはこの2品種でOK!

シャルドネ

白ワインの代表的な品種であるシャルドネ。
品種特有の個性が少なく、生産地の特色を忠実に反映する品種です。
ブルゴーニュなどの冷涼な地域では優美でエレガントな味わいとなり、カリフォルニアやオーストラリア、チリといった温暖な地域ではトロピカルな香りを放ちます。
また樽で熟成させて濃厚な味わいに仕上げることもできますし、ステンレスのタンクで熟成させればスッキリとフレッシュな味わいにすることもできるというように、生産者の方向性がはっきりと表現されるのも特徴です。

ソーヴィニヨン・ブラン

フランスのロワール地方やボルドー地方が有名ですが、最近ではニュージーランド産が高い評価を得ています。
爽やかな果実味とシャープな酸味が特徴で、前菜、特に野菜を中心としたサラダとの相性は抜群です。

前編まとめ

前編ではワインがビジネスシーンで役に立つ理由やそのメリットの他、ワインの産地や葡萄の品種についてお伝えしてきました。
後編ではワインの基礎(実践編)として、実際にワインを飲む時に役立つ知識を紹介してまいります。


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